サラリーマンの書評

「任侠シリーズ」 今野敏 感想レビューまとめ:サラリーマンの書評



元気がない時に、読みたい本って
皆さん、それぞれお持ちでしょう。

私にとって、今野敏先生の小説が
まさにその「元気の源」にあたります。

数々のヒット作をお持ちの今野敏先生。
「任侠シリーズ」、「隠蔽捜査シリーズ」、「倉島警部補シリーズ」、
「防諜捜査シリーズ」など枚挙にいとまがございません。

その中でも、ちょっと落ち込んだとき、
また仕事を頑張っていかなきゃ、と考えるとき、
そんな時に、前向きにさせてくれるのは・・・

そう、「任侠シリーズ」です。

あまりに好きすぎて・・・
そして、読んだ人を元気にさせてくれる
この小説の良さを、皆さんにも、ぜひ
知っていただきたく、まとめてみました。

目次:
1)任侠シリーズの紹介です!
登場人物紹介
①任侠書房
②任侠学園
③任侠病院
④任侠浴場
⑤任侠シネマ
2)なぜ魅かれるのか?その理由を解析!
①人間性1)主人公:日村の中間管理職的な気苦労
②人間性2)阿岐本組長の卓越したリーダシップと人脈
③地域社会との関係性
④「日本の良さ」について再認識
3)今後活躍してほしい場所は?
4)まとめ

・任侠シリーズの紹介です!

まずは、各シリーズのダイジェストを紹介します。
と、その前に、主要登場人物の紹介を・・・。

※画像は、講談社任侠シリーズ特設ページより引用させていただいております。
https://www.chuko.co.jp/special/ninkyou/

阿岐本雄蔵
阿岐本雄蔵 阿岐本組組長
義理人情に厚い、昔気質のヤクザ。
全国各地に盃を交わした仲間がいる。
「お前は苦労性だね・・・」


日村誠司 主人公?:阿岐本組代貸。
いつも組長に難題に押し付けられ、困っている。


三橋健一 阿岐本組組員
喧嘩に強く、地元では仕切屋。若手のリーダー。


二宮稔 阿岐本組組員
元暴走族。組長の運転手。


志村真吉 阿岐本組組員
天性の女性の扱いのうまさで、数々の難所を切り開く


市村徹 阿岐本組組員
通称:テツ 元ハッカーで、日村に拾われ阿岐本組へ。


永神 永神組組長
阿岐本組長の弟分。いつも阿岐本に難題を持ち込んで来る。

甘糟 刑事
所轄の組織犯罪対策課の刑事。弱気でおどおどしているが、頼りになる。

香苗 女子高生(任侠学園シリーズから)
真吉と仲良しで、阿岐本組へ出入りするように。日村からは止められている。

一昔前の家族のような組員たちと、
それを取り巻く面々です。

それぞれにキャラクターが立っており、
誰一人欠けても、物語が成り立たない愛すべき人たちです。

①任侠書房


ここから「任侠シリーズ」は、始まりました。
ヤクザが、普通の会社を経営する?フロント企業じゃなくて?

これが普通のヤクザモンの小説とは、まったく違うところです。

至極まっとうに、文化的に守っていかなければならない
出版社の再建を、一昔前の昔気質のヤクザが手掛ける。

どういうところが昔気質か・・・
阿岐本組長の言葉をようやくしますと
「ヤクザは地域の人々に信用されてこそ、稼業がなりたつ。
素人衆に信用されてこそのヤクザだよ・・・」

ほんまかいな・・そんな人いるのか?
でも実際、つぶれかけた町工場の再生を担ったり、

兄弟分の永神が持ってきた、
倒産寸前の出版社「梅ノ木書房」を、

ヤクザならではの、トップダウンと
言いにくいことをズバズバいいながら、
周囲を巻き込み、変革していく姿は圧巻です。

責任をとってくれるトップがしっかりいて
そのトップが部下を信じ、様々なトラブルを
一つ一つ手を携えながら、解決していく。

縦割り行政、縦割り組織を一刀両断にし、
さりげないリーダシップ像が、今の日本で
失われた姿を見るようで、スッキリします!

②任侠学園

 

「生徒全員が、自分の舎弟だと思ってみな。」

またまたすごい言葉ですよね。。
阿岐本組長が、日村にかけたひとことです。

最近の、何を考えているかわからない子供たちに
戸惑っていた日村に対して、日村が他の組員を
立派に躾けることができたことを、評価してくれた
優しい言葉です。

怒らない、怒れない親。
指導できない先生。
それを見て、大人をなめ切った子供たち。

落書きされた校舎。割れたガラス。
踏み荒らされた花壇。掃除をしない生徒。

今の日本の縮図かもしれません。

でも、子供たちにも、体でぶつかっていって
目線を合わせると、きっちりそれに対しては
答えてくれるものだ・・ということを伝えてくれる
珠玉の一冊ですね。

映画化もされました↓U-NEXTなら視聴可能!!



③任侠病院

 


阿岐本組長の言葉(引用)です。
「あの多賀っていう医者はたいしたもんだな。あれが本当のプロってやつだな」
「患者の命を助けるために、自分の命を削っているんだ」

医者が患者を救う姿を見て、素直に敬意を表し
その頑張っている人をなんとか支えたい!

これまた、倒産寸前の病院再建を手伝う阿岐本組が、
病院を食い物にするエージェントと戦い、
また、地元の住民からの一方的な対立姿勢を
どのように解決していくか!という物語です。

時には患者の立場になり、時には病院側の経営者として
目線を変えながら、欠点をズバズバしてきしながら、
よりよい組織運営に、自然と変えていく姿。

そして、掃除。
蛍光灯を掃除し、入り口に花を飾るだけで
雰囲気が一変する。

物を大事にする心。
地域との温かいふれあい。

何か郷愁を感じてしまうのは、私だけでしょうか?

④任侠浴場

赤坂の路地裏にある銭湯の再建!
その再建に向けて、阿岐本組は、四国へ。

日本人は、昔はオンとオフの切り替えが
非常にうまかったけど、いまは切り替えができていない。
銭湯とナイターがその役割だったんだよ。

という阿岐本組長のセリフ。
沁みますね。

年がら年中仕事のことを考えて、今は
家でも仕事ができる状態。

切り替えるのが本当に難しい世の中です。
それを気づかせてくれた物語です。

⑤任侠シネマ

これは、先日レビューを書かせていただきましたので
そちらをご覧ください。

 

・なぜ任侠シリーズに魅かれるのか?その理由を解析!

任侠・・極道・・ヤクザ・・暴力団・・半グレ

特に最近は、プラスのイメージどころか、
マイナスのイメージしかないのが、正直な感想でしょう。

でも、この任侠シリーズは、
「弱気を助け、強気をくじく!」

こういった昔気質のヤクザを描き切っているところが
ズバリ、人気の秘密だと思います。

また、地域社会との強いつながりが
昔の古き良き時代をほうふつとさせるのでしょう。

無くなったものへの郷愁は、止められませんものね。

①人間性1)主人公:日村の中間管理職的な気苦労


わがままな阿岐本組長の意図を、
何とかして叶えようと一心不乱に動き回ったり、
組員たちのリーダとして、細かい気づかいをし続けたり。

「お前も苦労性だね」って、そりゃそうだろ。

って、突っ込みたくなる内容ですが、
日村の誠実さと、どうしようもない苦労が、
自分たち40代の立場とすごく重なり、シンパシーを感じざるをえません。

②人間性2)阿岐本組長の卓越したリーダシップと人脈


ヤクザは遠慮しない・・を、地でいっています。

言いたいことをいえない(忖度?)世の中になりつつ
ある中で、ヤクザという立場を利用しながら、ずばずば
言いたいことを言う。

それがまた、正論だから、だれも逆らえない。
でも、ただ厳しいだけじゃなく、こまやかな気遣いを見せる。

そして、そういう人間性、男気に惚れた人が
あちこちにいて、すさまじい人脈がある。

でも、えらぶらず、小さい組織の親分でいる。
日本人のあこがれじゃないですか。

③地域社会との関係性


焼き鳥屋の親父さん。喫茶店のマスター。
土建屋のおやっさん。

もともと、地域に根付いたいろんな人たちと
濃密に関係していた社会を、築いていた日本。

でも、効率化という波にのまれ、
淘汰されているのが現実です。

大阪市内の私の会社の近所も、10年ほど前は
喫茶店が4件ありましたが、ことごとく廃業。

全国チェーンの喫茶店にとってかわられています。
残念です。

昔ながらの喫茶店には、その良さがあり
マスターや従業員の方と、他愛ない会話が
できたものですが、チェーン店はそうはいきません。

銭湯もしかり。小さな映画館も同様。
すでに今の日本では、この小説にでている舞台が、
もう存在しなくなっていますね。

その郷愁。そしてそうはいっても復興させたい。
こういう思いを込めてかかれていることに
共感を覚えます。

④「日本の良さ」について再認識


まずは掃除。そして、躾。
それらの大元となる家族。

会社も、昔は大きな家族でした。身内でした。

いまも、その名残で「うちの会社は・・」
といいますが、会社の問題は、自分の問題でした。

家族同士のつながり、つまり会社の強さであり
ひいては、日本の強さにつながっていたのですが、
いまや、そのつながりは薄れゆくばかり。

その疑似的な家族関係を、
阿岐本組が、体現しています。

当番制であったり、
食事を自炊して、みんなで食べたり。

一人が困ったら、組のみんなが心配しあって
誰も何もいわずとも、フォローしあう。

深いです。

シンプルに見えて、すごく深いテーマを
投げかけられている気がします。

・今後活躍してほしい場所は?


次に活躍が予想されるテーマは何でしょうね?

文化的なもの、日本人として欠かせないものが
これまでのテーマでしたよね。

出版社(会社)、学校、病院、銭湯(温泉)、映画館
ときたので、次はあえて、ヤクザの真反対!

例えば、進学塾かな!
学校とテーマは被るか?というとかぶらないですよね。

でも、子供たちが真剣に勉強する様子に、
阿岐本のおやっさんが心打たれて、日村が親と対峙して・・・
とか、面白そう!

もしくは、公の団体・第三セクターとか・・・。
天下りに鉄槌を下すとか・・・?

でも、やっぱり・・。
私としては、日本を支えてきた、そしてこれからも
支え続けてほしい「モノづくり」の現場である中小企業に
フォーカスをあててほしいな・・そう思います。

・まとめ


長々と書いてしまいました。

任侠シリーズの面白さは、生活に根差した日常の
ちょっとした瞬間や、一人一人の人間に対する思いやり、
これらを大切にする日本人らしい心を表現しているから、
読んでいる私たちをスッキリさせてくれるところです。

忘れちゃいけないものがある。
失ってはならないものがあるという現代社会への警鐘を、
今野敏先生の軽妙なテンポの記述でふと温かい気持ちに
なることができる。

そんな素晴らしい小説です。
是非ご一読ください。

ま、おいらに任せておきなよ!



③任侠病院

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