サラリーマンの書評

シンドローム(上、下):サラリーマンの書評

言わずと知れたハゲタカの5作目です。

「腐った日本をバイアウトする」
いや~、はじめて読んだとき痺れましたね。

なるほど・・・・
ここまでいろんな意味で、日本というのは
好き勝手に外国(特にアメリカ)に蹂躙されていたのか
・・・と。

もちろんフィクションですから、作り話ですが
この小説はある意味、日本という国を冷静にとらまえた
ドキュメンタリーでもありますよね。

今回のテーマは原子力発電所。

3.11以降、震災や原子力発電については、
なんとなく触れてはいけないテーマなのか?

と、勝手に思っていましたが、この作品では
かなり、突っ込んだ記述がありました。

首都電力と官邸および省庁間、マスコミたちとの
複雑で微妙な関係が、地震発生の経過とともに、
それぞれの立場をめぐって始まる綱引き。

一か月程度の物語にもかかわらず、
すごいスピード感で描かれているところが、
非常に魅力的な小説です。

にしても、首都電力の会長の濱尾のにくたらしいこと。
現実世界にこんなやついたら、けとばしてやりたいです。

あとは、無責任な首都電力の社員たちと、
現場で勇敢にも、この原発事故と立ち向かった社員たちの差。

いつの時代も、本社やビルのなかで、
ぬくぬくとしているエリート達には、
現場のつらさなんて全くわからない。

いやわかろうとしない。

こういった人間の薄っぺらさを描くとき、
真山先生の小説が一番鋭い表現ですよね。

そして、現場の若者が上司に対する発言

「課長も、そんなところでぬくぬくしてないで、一度くらいこちらにいらしたらどうですか?」
「僕らがどんな思いでここにいるか、ご存知ですか?(中略)、ここにきて罵声のひとつも浴びてみればいいんです!」

すっきりした。ああ、すっきりした。

ずっと、読みながら抱えてきたモヤモヤが、これだったんだ。
そんなモヤモヤが、ふっとんだセリフでした。

現実の世界では、東電の社員がどのように奮闘したのか?


今回の事故において、責任感をもって対処した様子などは、
私自身は、ほとんどマスコミを通じた報道を耳にしたことが
ありませんでした。

ただ、時の首相が、現場に乗り込んで怒鳴り散らした・・というのは
あまりに有名なので、当然知っておりますが。

命を懸けて戦った現場の方々に、
もっとフォーカスを当ててほしいと思うと同時に、
当然、責任を感じ対応していただいたことを、
もっと世間に広めていただきたいと思います。。

電力はボロ儲け。


これについては、昨年秋ごろから、関西電力で実際におきた
高浜町との問題を見る限り、本当のことなんでしょうね。

いわば、限られた人間が動かしている世界。

実際、普通のサラリーマンからみても、
電力、ガス会社は特別な気がしますもんね。

絶対につぶれない。国が絶対につぶさない。
完全に特別扱いです。
それが、いいか悪いかは議論の外ですが。

ただし、潰れない、つぶされないのを
いいことに、横柄で傲慢な対応をしている場合は、
そりゃどうなるかは、自明の理ですよね。

電力料金だってそうですよね。
絶対に赤字にならないんですから。

日本という国が守っている限りはね。
はっきり言ってボロ儲けでしょう。

普通の企業では考えられないですよ。
でも、確かに日本に住む人にとっては、必要な企業なんです。

まとめ:

この小説の面白い点は、日本のことを真剣に考えている人種と
鷲津の考えがどんどんリンクしてくるところです。

逆に、保身につきる人間がどんどんと考えが離れていく。

そして最後には自分で自分の首をことごとく絞めることになる。
官僚たちや政治家と、鷲津の駆け引きが絶妙に面白い本です。

ぜひぜひ読んでみてください。

「学びなおし」で一歩、踏み出そう。

英語を学ぶにはまず耳から!ハワイファイブオーシーズン6で英語を学ぼう!前のページ

就活中の文系の学生へ。求められる能力について話します。次のページ

人気記事

記事一覧

ブログランキング参加中です!ご協力お願いします。

にほんブログ村 資格ブログ 行政書士試験へ
にほんブログ村 資格ブログ ビジネススキルへ

  1. 行政書士資格

    独学苦しくないですか?では、行政書士試験の通信講座のメリットは?
  2. その他の資格・勉強

    挑戦!日商簿記3級への道!最後の追い込み。
  3. サラリーマンの書評

    謎手本忠臣蔵 サラリーマンの書評
  4. 子育て、受験、習いごと

    関西地区!中学受験本番ですね!
  5. サラリーマンの書評

    タックスシェルター 幸田真音 サラリーマンの書評
PAGE TOP